2006年 10月 05日 ( 1 )

電車の顔は、時代によって変わります。そこには「機能性とスタイル」という大きな二つの要素が見えてきます。京急の車両で見てみましょう。京急はスタイルへのこだわりが強いので、比較にはもってこいなのです。
戦後の京急の車両はいわゆる「湘南顔」からスタートしました。400・500・600形と、正面2枚窓、上部正面に1灯(俗に言う「ソース瓶」)という国鉄80系電車をベースにしたスタイルでしたが、国鉄車にくらべ裾が広がった「下ぶくれ」なフォルムになっていました。車体の強度の維持のためでもあるこのスタイルは、いわば「台形時代」と言えるでしょうか。
初代800形として湘南顔でデビューした1000形は、都営線対応のため貫通型に変更されたことでタテの線が直線的でスマートなフォルムになり、それにつれてやや面長になりました。「長方形時代」の到来です。
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2006.8.29 京浜急行電鉄大師線鈴木町駅
「長方形時代」の車両はもう一つ、今は亡き700形がありました。こちらはよりタテの線がシャープになり、前照灯がオデコに埋め込まれたことで、1000形に比べ「頭でっかち」の印象です。
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2005.11.25 京浜急行電鉄大師線鈴木町駅
1970年代に入って、京急は新しいスタイルへの試行錯誤期に入ります。その中で、タテの線がやや短くなって「腰高」なフォルムになったのが、800・1500・2000形の3グループです。特に2000形は前面が「逆くの字」になったことで、一層腰高な感じになり、京急、というより名鉄の車両のようなイメージの特異なフォルムになりました。これが「正方形時代」です。1500形の場合はこれにスカートが付くことで長方形的なフォルムになってきました。
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2006.9.2 京浜急行電鉄本線生麦駅
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2006.9.19 京浜急行電鉄本線品川駅
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2006.5.1 京浜急行電鉄本線品川-北品川間
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2006.8.29 京浜急行電鉄本線新馬場駅
1990年代になると、技術革新が進んで車体のスタイルも洗練されていきます。京急も今までとは全く違うフォルムを創造しました。3代目600形以降の「ニュー京急スタイル」は、「新長方形時代」と言っていいスマートなフォルムになりましたが、アルミ車体のおかげで1000形の「旧長方形時代」に比べて丸みが強い柔らかなイメージになりました。N1000形は「だ円」といってもいいような丸っこい感じがしますね。
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2006.8.7 京成電鉄京成線大和田駅
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2006.3.28 京浜急行電鉄本線新馬場駅
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2006.9.4 京成電鉄押上線八広駅
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by borituba | 2006-10-05 16:50 | てつどう