シリーズ-東京の地下鉄を診断する:副都心線

1.路線の距離と所要時間(スピード)
和光市-渋谷間20.4kmを約35分、池袋-渋谷間約9kmを約17分と、各停でもかなりの快速です。東京メトロの地下区間としては初の急行運転を実施しています(停車駅は小竹向原・池袋・新宿三丁目)和光市-小竹向原間有楽町線と共用、小竹向原-池袋間は別線による並走区間になっています。
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2009.2.8 東京地下鉄副都心線(東武東上線)和光市駅

2.路線の便利度(相互乗り入れ・他路線とのアクセス)
有楽町線と同様、和光市東武東上線小竹向原西武池袋線(小竹向原-練馬間は西武有楽町線)と相互乗り入れしています。他路線とのアクセスは全16駅中和光市・小竹向原・池袋・東新宿・新宿三丁目・明治神宮前・渋谷の7駅と半数以下ですが、池袋-渋谷間で5駅と便利度は高いと言えますが、東西線とのアクセスがないのは飯田橋での有楽町線とのアクセスが若干不便なだけにやや残念です。山手線とのアクセスは池袋と渋谷の2駅で、山手線のすぐ内側の明治通りの下を走っているので新宿をスルーする形になっています。

3.ダイヤ(路線内乗継の問題など)
基本的に地下鉄区間は西武乗り入れ以外は和光市-渋谷間を走り通すダイヤですが、急行があるため、急行通過駅間の往復には乗った列車によって所要時間にかなり差が出ること、また、乗り入れ先での列車種別の問題で、ことに和光市で乗換えが必要なケースがある(東武は乗り入れ車は全て各停にしているため)など、相互乗り入れのメリットがあまり高くないのが実情です。また路線共用である和光市-小竹向原間では有楽町線準急があるため各停の本数のばらつきが大きく、有楽町線単独時に比べ便利度が落ちています。また、現状では和光市方面ゆきと西武線方面ゆきの列車数の差が大きいため、有楽町線同様西武車の線内運用も発生しています。
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2009.2.8 東京地下鉄副都心線(東武東上線)和光市駅

4.車両
池袋-渋谷間開通前は有楽町「新線」として先行開業していた経緯から、従来からの7000系と、副都心線用増備車両として製造された10000系共通運用になっています。ただし、将来の東急東横線との相互乗り入れに備えて、10000系には8連固定編成が、7000系には中間車を2両抜いた副都心線専用編成があります。8連編成には「8Cars」というステッカーが貼られています。10連編成は有楽町線との共通運用になっていますが、副都心線用7000系両線のラインカラーを併用した茶色と黄色の帯が巻かれていますが、有楽町線の車両は「Y」マークを付けて区別しています。しかし、副都心線用にもトップ編成をはじめ10連の「副都心色」編成があり(「Y」マークは付けられていません)、有楽町線と共通運用のため誤乗など混乱の原因になっています。
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2009.2.8 東京地下鉄副都心線(東武東上線)和光市駅
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2009.2.8 東京地下鉄副都心線(東武東上線)和光市駅
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2009.2.8 東京地下鉄副都心線(東武東上線)和光市駅
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2009.2.8 東京地下鉄副都心線(東武東上線)和光市駅
西武車6000系を更新して対応しています。しかし前面を真っ白にした更新車は沿線の利用者の間で「バカ殿」などと言われて評判がイマイチです。当初はステンレス車のみ更新されていましたが、現在では50番台のアルミ車も「バカ殿」化されています。未更新の編成メトロ7000系同様「Y」マークをつけて有楽町線専用になっています。
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2009.2.8 東京地下鉄副都心線(東武東上線)和光市駅
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2009.2.8 東京地下鉄副都心線(東武東上線)和光市駅
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2009.2.8 東京地下鉄副都心線(東武東上線)和光市駅
東武車は従来からの9000系を内装などをメトロ10000系に準じた更新を行なった車両と、50000系列の副都心線用ヴァージョンである50070系がデビューしています。
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2009.2.8 東武東上線朝霞台駅

5.その他
このシリーズの有楽町線編でも述べたとおり、相互乗り入れ路線共用など、都市交通のなかでは先進的といえる設備を売り物に鳴り物入りで開通した副都心線ですが、残念ながらそのメリットを充分に生かしきれているとは言えません。待避駅もあり、最初から急行運転を想定して作られた小竹向原-渋谷間はともかく、有楽町線との共用区間は、乗り入れ先との関係や両線の役割分担を整理しないまま強引に作ったダイヤが混乱を引き起こしたり(有楽町線側が準急の本数を減らしていくらかは改善されましたが)、西武線小竹向原以遠も快速準急となるのに対して、東上線和光市以遠はすべて各停になるなど、乗り入れ先の対応がまちまちになっているのが便利度に差を生んでおり、将来東横線との相互乗り入れが実現するまでに、運行系統をきちんと整理しておく必要があると思います。やはり乗り入れ先の分担や共用区間の解消などの改革が求められます。私見ですが、副都心線は西武乗り入れに特化させて(起点を小竹向原として和光市方面には行かない)、小竹向原有楽町線西武線には入らない)との接続を強化した方が小竹向原の線形にも合っていると思います。現行の運行形態ではどちらかが止まると両線とも影響を蒙ることになるので、それを防ぐ意味でも大胆な整理が必要ではないでしょうか。
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2009.2.8 東京地下鉄副都心線(東武東上線)和光市駅

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by borituba | 2009-02-23 22:48 | てつどう