シリーズ:相互乗り入れ-6

都営新宿線は現在、京王線に乗り入れています。
京王線は、大手私鉄では唯一、1372mmという特殊なゲージを用いています。実はこれは、京王線が「元祖相互乗り入れ」になるはずだった名残りなのです。
府中からほぼ甲州街道に沿って走ってきた京王線は、現在新宿駅の西口に突っ込む形になっていて、新線は新宿三丁目から延びてきた都営線がJR線をくぐったところに新宿駅があります。
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2006.6.6 京王電鉄京王線下高井戸駅
かつて、笹塚-新宿間が地下線になる前は、現在のルミネのあたりに駅があり、併用軌道で甲州街道を突っ切っていました。さらに前の戦前は、併用軌道でJRを越えて、今の場外馬券売り場あたりに駅があったのです。これは開業当初、東京市電(都電)へ乗り入れ、市電を通って八王子-都心を一本で結ぶ計画があったためです。そのため、京王線は市電の標準軌間である1372mmで開業しました。
しかし、計画は頓挫して乗り入れは実現せず、京王線は1372mm軌間のまま取り残される結果になりました。同じように市電への乗り入れが頓挫した京浜電鉄(現京急)は、1435mmに改軌しています。
その後、戦災での駅焼失などがあり西口側に駅を再建した京王は、東京オリンピックを機に併用軌道を廃止して地下線になりました。
京王の悲願だった都心乗り入れが実現したのは昭和55年。都営新宿線が開通してからです。すでに8年も前から乗り入れ対応の6000系を用意していました。現在は次世代の9000系との世代交代が進行中です。
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2006.6.6 京王電鉄京王線下高井戸駅
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2006.1.24 京王電鉄京王線明大前駅
都営新宿線は都営地下鉄では初めて県境を越え、千葉県に終点を置きました。計画では京成との乗り入れが検討されましたが、1372mmゲージがネックとなって実現せず、新京成線新鎌ヶ谷延伸も未だ計画の段階で進展がありません。京成はすでに都営浅草線を介して都心乗り入れを実現しており、また、京急との直通完成時に1372mmから1435mmへ改軌していたこともあって難色を示しました。もともとの計画が成田空港の計画前のものであり、ここでも都市交通の変化に翻弄された都営地下鉄、という印象が強い現象です。
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2006.6.6 京王電鉄京王線下高井戸駅
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2006.6.6 京王電鉄京王線下高井戸駅
もし京成との乗り入れが実現していたら、上の下高井戸にこの電車が来ていたかもしれませんね。
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2006.4.14 京浜急行電鉄本線新馬場駅
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by borituba | 2006-07-26 12:30 | てつどう