2005年 12月 27日
ひっそりと消え行くもの
アンチクライマーは本来は保安用の部品で、車のバンパーに当たる役目を持っています。衝突した時の衝撃を台枠に逃がして運転台がつぶれるのを防ぐためのものです。これがある電車はいかにも頑丈そうな感じがして「武骨」な印象を受けます。反対にない車両は、スマートな印象になります。
「あり」の代表はアンチクライマーの存在がシンボルにまでなっていた京急です。2000形までの車両には必ずついていました。
もう一つ「あり」の代表がJR(国鉄)113系。今残っている東京口の湘南色はステップ兼用といっていい1枚羽根です。
一方、千葉口のスカ色のなかにはなんと4枚羽根の車両があります。
「なし」のほうの代表もこれまた京急。2代目600形以降は「なし」派に転向しました。もともと独自の保安態勢で衝突事故が非常に少ない京急ではもはや無用となったのでしょうか。
「なし」の代表をもう一つ。小田急は鋼製車両の5000系、9000系を含めて「なし」派です。これも沿線の雰囲気に合わせているのでしょうか。