2010年 06月 06日
4月の鉄活動から:城南地区の名脇役(5)
1000系は、初代7000系に代わる日比谷線乗り入れ車と、支線区の旧型車両の置換えのために開発された車両です。乗り入れ用の8連編成は今も主力として東横線→日比谷線で活躍中。支線区用の3連は大井町線が本線並みに格上げ、目蒲線が目黒線・多摩川線に分割されたために余剰が発生し、また2代目7000系の導入で早くも系列の上田交通に譲渡が始まっています。
最初にご紹介したように、1000系には編成によってフォルムや設備に微妙に違いがあります。貫通扉が正面になっている編成は、かつての目蒲線で4連があったころの名残りで、路線の分割で3連のみの運用となった多摩川線・池上線用に改造されたものです。また、パンタグラフがひし形の編成とシングルアームの編成があります。
そして東急支線区のイメージを一新しようとしているのが2代目7000系「21世紀のカエル君」です。東急の20世紀を代表する名車初代5000系のフォルムを受け継ぎ、かつての東急の色である緑を効果的にあしらったデザインは新しい電車が好きな子供たちのみならず初代5000系を知るオールドファンからも歓迎されています。
前照灯に見える窓下のライトは実は尾灯で、先頭になっているときは面白いフェイクになっています。また前面のフォルムに凹凸があるため光線状態によって変化がつき、新型でありながらなかなかに写欲の湧く車両です。これが後継なら7600・7700系も本望と言えるでしょう。