シリーズ-東京の地下鉄を診断する:都営三田線

1.路線の距離と所要時間(スピード)
目黒-西高島平間26.5km52分で結びます。ちょっと時間がかかっているように感じますが、これは駅間距離が短く(起終点を含め27駅もあります)、急行運転を行なっていないためです。目黒-白金高輪間東京メトロ南北線との共用区間になります。

2.路線の便利度(相互乗り入れ・他路線とのアクセス)
目黒東急目黒線相互乗り入れを行なっています。白金高輪まで共用している東京メトロ南北線とは基本的には別線で、お互いの車両には互換性はありません(白金高輪駅シーサスポイントと電留線があるので乗り入れは可能で、イベント列車などはどちらにも乗り入れられる東急の車両が担当します)。西高島平方では相互乗り入れはありません。
他路線とのアクセスは目黒・白金高輪・日比谷・大手町・神保町・水道橋・春日・巣鴨8駅で、全体の1/3と都心を縦断しているわりには少なく、このあたりはやや弱点ではありますが、多くの路線が集まる駅を通るためあまり不便を感じません。山手線とのアクセスは目黒・日比谷(有楽町)・巣鴨の3駅です。


3.ダイヤ(路線内乗継の問題など)
目黒-白金高輪間は共用のため、白金高輪止まりの列車があります。日中は乗り入れ列車白金高輪止まりの列車の比率は概ね6:4で、3本に1本くらいの割りで白金高輪で乗り継ぎになります。しかし、白金高輪止まりの列車はすべて南北線から来た乗り入れ列車と接続しており(南北線の白金高輪止まりも同様)、乗り継ぎによるロスタイムは非常に短く、不便を感じさせない絶妙のダイヤになっています。目黒から急行(停車駅は目黒・武蔵小山・大岡山・田園調布・多摩川・武蔵小杉・日吉)になる列車は日中30分ヘッドで少ないように感じますが、南北線からも30分ヘッド急行が来るので、組み合わせて白金高輪からは15分ヘッドになります。
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2009.2.7 東京急行電鉄目黒線多摩川駅
4.車両
現在は6300形1形式になっています。初代の6000形は相互乗り入れ開始を機に引退し、秩父鉄道熊本電鉄、遠くインドネシアで再び活躍しています。
乗り入れの東急車は専用の2代目3000系2代目5000系の乗り入れ対応車(5080系とも呼ばれる)の2種類です。全てドアの寸法や間隔が揃えられているため、三田線南北線と同様全線でホームドアが設置されています。
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2005.8.11 秩父鉄道秩父駅
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2009.10.11 東京急行電鉄目黒線多摩川駅
5.その他
都営三田線が現在の姿になるまでには紆余曲折がありました。当初は西高島平から延伸して東武東上線大和町(現・和光市)への乗り入れ、東急が計画していた目蒲線の本線化(現・目黒線)と共に三田・清正公前(現・白金高輪)・桐ヶ谷(仮称)を経て武蔵小山周辺で乗り入れとなっていたのが、交通営団(現・東京メトロ)・東急・東武などの要求に押し切られる形で現在の形に「捻じ曲げられ」、高島平-三田間開業当初は大赤字で、延伸計画も大幅に遅れました。もともと民間系の営団主導で進められてきた東京の地下鉄の中で、都営地下鉄は常に不採算といいますか、沿線の開発が遅れたり、都心から微妙に外れた地域を走る路線が多く、運賃の格差(メトロより初乗りも運賃体系も割高)もあって常にワリを食ってきた観がありますが(乗換駅がすくないのもこれが原因)、高島平周辺の開発も進み、相互乗り入れの実現で「おばあちゃんの原宿」巣鴨大手町・日比谷川崎・横浜方面が直接結ばれることによって東京の地下鉄のメインルートとしての地位を確立しました。
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by borituba | 2009-11-07 23:49 | てつどう