2007年 03月 14日
シリーズ:ローレル賞の系譜-2
確かに東京では完全に姿を消したJR103系が、関西ではまだ大量に生き残っているばかりか、大阪環状線の103系の置き換えが始まっても、置き換わるのは関東ではE233系への置き換えが始まった201系…というように、関西では「使えるものはとことん使う」という「倹約(しまつ)」の精神が鉄道にも根強いようです。
私鉄もご多分にもれず、昭和の電車をいろいろ手を加えつつ使い続けています。
第1回のローレル賞受賞車両は、関西の雄阪急の新世代電車2000・2300系でした。現在まで受け継がれる阪急の新フォルムの第1号でした。伝統のマルーンと木目調内装はそのままに、丸みを帯びたフォルム、2-3-3-2のきれいな窓配置など、全体に優美なフォルムになり、さらに当時としては突出した高性能車であり、45年以上たった現在でも最新型車に引けをとりません。
当初は2800系特急用車両のデビューまでの「つなぎ」として特急にも入るなど、阪急のエースとして活躍しました。他の形式と共に方向幕の装備など改造をうけ、現在は京都本線の普通・急行をはじめ千里線、嵐山線で活躍中です。
方向幕未装備の原型車は嵐山線の2309編成4両だけになりました。画像はトップナンバー2301編成(すでに廃車)と並んだ姿です。