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初乗り初撮り-上信電鉄1

上信電鉄は、1897年に下仁田まで開通しました。実に110年前になります。当初は軽便鉄道でしたが、大正末期に1067mmに改軌し、富岡製糸場の絹糸や下仁田のこんにゃく、ネギなどの産品の輸送と旅客営業を本格化しました。名前の通り本来は信濃=長野県めざしていたのですが、大恐慌のため資金不足となり、断念。下仁田でレールは途切れました。こうした例は数多く、現在の東武東上線も、前身の東上鉄道は上州=群馬県を目指していましたし、廃止になった東武熊谷線も妻沼の先で利根川を渡って伊勢崎を目指していました。
大正末期の1924年、改軌したときに3両購入した電気機関車が、なんと齢80を超えて活躍しています。デキ1型電気機関車です。
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2007.2.19 上信電鉄上信線下仁田駅
デキ1型は、ドイツの総合重工業メーカー、ジーメンス社製です。ジーメンスは現在でも「戦艦から補聴器まで」をキャッチフレーズに電気工業の世界的メーカーとして健在で、日本ではかつて旧海軍の戦艦「金剛」など、近年では京急2100形、N1000形の「ドレミファインバータ」が有名ですね。
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2007.2.19 上信電鉄上信線下仁田駅
現在、上信電鉄は貨物営業を行っておらず、電気機関車は保線用のバラスト輸送以外には出番はありませんが、鉄道の歴史に残る技術遺産としての価値が高いため、動態保存をかねて現役で使用しています。偶然バラストの積み込みのため貨車を牽引してやってきました。
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2007.2.19 上信電鉄上信線下仁田駅
by borituba | 2007-02-20 23:28 | てつどう