2006年 11月 09日
小田急の特急車たち-ブルーリボン・ウィナーの系譜4
近年そのニーズが高まった通勤特急に対応した簡素で実用的なデザインと、分割・併合を考慮した貫通型先頭車両と、連接車を廃して通常の20mボギーなど、従来のロマンスカーの常識を打ち破る大胆な改革は、新世紀の標準特急車になるかと思われました。
当時、箱根への豪華な特急より途中駅にも細かく停まる通勤・ビジネス用の特急のほうが好評で、かつての「あしがら」「さがみ」「はこね」の3本立てから、箱根ゆきを「はこね」に絞り、小田原までの「サポート」「ホームウェイ」という通勤/ビジネス用の特急を増発していました。そのため当初EXEは非常に歓迎され、グッドデザイン賞を受賞しましたが、華やかなロマンスカーのイメージからのあまりの落差にファンからは不評で、結局ブルーリボン賞を逃すことになってしまいました。
昨年VSEがデビューし、増備されているために、EXEは停車駅の多い「さがみ」「えのしま」や通勤用の「ホームウェイ」中心の運用になっています。やっと本来の目的で活躍できるようになったわけです。