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今日の二枚~尾高尚忠忌によせて

今日は尾高尚忠忌(1951)です。

40歳の若さで早世したため、また比較的保守的な作風であったため、今やその業績は忘れられかけていますが、遺された作品はいずれも生気に満ちた佳作であり、日本クラシック音楽の名曲として聴き継いでいきたいものです。

今宵は2つの協奏曲を聴いております。
まずは太平洋戦争末期の1944年に作られたチェロ協奏曲 Op.20です。戦時中の作品ということで、長らく埋もれた作品となっていましたが、この録音の独奏者岩崎洸によって蘇演されました。
私は以前、N響の定期公演で藤原真理さんの独奏、岩城宏之さん指揮でこの曲の演奏を聴いて、曲の瑞々しさと力強さに感動して長らく音源を探した思い出があります。
岩崎洸(チェロ)
日本フィルハーモニー交響楽団
若杉弘(指揮)
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もう一つはフルート協奏曲です。これは戦後常任指揮者をつとめていた新交響楽団(現在のNHK交響楽団)のフルート奏者だった森正からの委嘱を受けて小管弦楽と独奏のために書いた協奏曲をフル・オーケストラ用に改作したものですが、最後の1ページを残して急逝したため、門弟の林光によって完成し、林の姉で当時日本を代表するフルート奏者の林リリ子により初演されました。日本のフルート奏者の貴重なレパートリーとして定着しています♪
吉田雅夫(フルート)
NHK交響楽団
岩城宏之(指揮)
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by borituba | 2017-02-16 23:00 | おんがく