今日の一枚~カール・リヒター忌によせて

今日2月15日はカール・リヒター忌です。
1981年ですから今年で没後36年になります。古楽全盛の今でも時代を超えて聴かれているのは、奏法とか様式とかを超えた「音楽の魂」が深く刻み込まれているからでしょう。

バッハの様々な作品の録音はすべて素晴らしいです。今宵は優れたオルガニストであったリヒターを偲びつつバッハのオルガン作品集を聴いております。

DGの「ORIGINAL」シリーズのアンソロジー3枚組です。1964年から最晩年の1978年までの録音が収められていますが、全体の白眉は1978年録音の下記の3曲です。

トッカータとフーガ BWV.538「ドーリア調」
コラール変奏曲「いざ来ませ、慈しみ深きイエスよ」BWV.768
バッサカリアハ短調 BWV.582

1970年代に入り、リヒターのバッハ作品の演奏はそれまでの造形的で手堅いアプローチから劇的でエモーショナルなアプローチに変化していきます。オルガン作品もスケールの大きなドラマティックな演奏になりました。また選ばれた作品もバッハのオルガン作品のなかでは規模の大きな劇的な作品で、特にBWV.768のコラール変奏曲は最大規模の、そして最大の難曲であり、オルガニスト、カール・リヒターの集大成というべき素晴らしい演奏です。

合掌。
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by borituba | 2017-02-15 21:34 | おんがく | Comments(0)