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新しい「顔」

先頃常磐線にデビューしたE531系電車です。
交直両用電車は、基本的に交流を直流に変換して走ります。電池と併用したり、内蔵バッテリーで充電するタイプの電化製品のACアダプターには大小の黒い箱がついていますね。例えば電池4本使用なら、あの箱の中で交流100Vを直流6Vに変換しているわけですが、交直両用電車にはこれの巨大なのが載っていて、交流2万Vを直流1500Vに変換しています。技術の進歩でだいぶコンパクトになりましたが、かなり大きな機器がパンタグラフのある車両には載っています。かつて寝台特急電車583系のパンタグラフのついた車両は屋根が低くなっていて、その下の寝台はそこだけ2段になっていました。
変換機器を積む関係で、開発・製造費用が直流電車に比べて高くなる交直両用電車は、新製・増備のペースが遅くなる傾向にあります。その代わり高齢の電車が長く活躍することが多く、特急車もつい先日までボンネットの481系、485系などが定期列車に入っていましたし、現在でもホームライナーなどに使われています。また一昨日にご紹介したジョイフルトレインの種車になったり、団体・臨時用として活躍を続けています。急行型も普通車に更新されて仙台地区や九州で現役として走っています。
そんな中、常磐線ではつくばエキスプレスの開通で競争が激しくなり、スピード、サービス両面のグレードアップが求められ、新たに特別快速がスタート。最高速度も上がり、新しい交直両用電車E531系が導入されました。デザインは近年の209系、E231系の流れを踏襲した形になっていますが、前面上部両端の前照灯の間にテールランプ、列車番号、種別、行先の表示がまとめられているのが特徴的です。
新しい「顔」_d0044222_2347166.jpg
2005.10.20 常磐線松戸-柏間(緩行線馬橋駅)
by borituba | 2005-10-23 23:06 | てつどう