2013年 08月 18日
おすすめの1冊
わが地元を走る西武鉄道も前身の武蔵野鉄道の開業から100年となり、各種の本が出版されています。
そんな中で、こんな本を見つけました。
西武線の全駅と100年間に活躍した車両の多くの写真が掲載されています。駅の紹介では懐かしい旧駅舎や駅前の風景なども掲載されています。中村橋や大泉学園の当時としてはモダンなデザインの駅舎はライバル東急の「田園都市」に対抗したもので、田園調布駅に非常によく似ています。田園調布も中村橋も大泉学園もすべてリニューアルされていますが、100年後の現在両駅が1本のレールで結ばれてお互いの車両が行き来するようになりました。そのあたりに歴史の皮肉のようなものを感じます。
地元の椎名町・東長崎・江古田の3駅は、ここ10年の間にすべてリニューアルされましたが、この本の中では子供の頃から馴染んだ旧駅舎の様子が掲載されています。椎名町駅前をはじめとする各駅の駅前風景は昭和40年(1965年)の写真が数多く、私は昭和39年生まれなので私が生まれた当初の西武線各駅の姿が収められています。
祖父は初めての内孫だった私を乳母車(今のベビーカーではありません)に乗せて散歩に連れて行くのが楽しみで、よく椎名町駅や東長崎駅まで行っては踏切で電車を見せていたそうです。
この本に収められた風景は祖父に抱かれて見た私の原風景というべきもので、その点でも非常に貴重なものになりました。それを別にしても、沿線育ちの方には懐かしい写真多数なので、西武ファン以外の方にもおすすめしたい1冊です。