2005年 09月 13日
長い寄り道~関東随一のローカル線
関東鉄道は、取手-下館間51.1キロと、佐貫-竜ヶ崎間4.5キロの2路線の計55.6キロの民鉄で、かつては石岡-鉾田間27.2キロ、土浦-岩瀬間40.1キロを含め、総営業キロ122.9キロという茨城県最大の私鉄でした。のち石岡-鉾田間が鹿島鉄道、土浦-岩瀬間が筑波鉄道として分社・独立しましたが、筑波鉄道は1987年に全線廃止されました。
常総線は取手-水海道間は通勤路線として複線、終日概ね15分毎の運転です。2両編成、ラッシュ時は最大4両で東京方面への通勤客、地元高校などの通学輸送にあたっています。車両は国鉄からの譲渡車と90年代に入ってからの自社発注による車両があります。守谷から乗ったのはもと国鉄キハ30形のキハ300形。通勤用として開発され、珍しい外吊りドアが特徴です。かつては相模線や八高線で活躍していましたが、両線の電化に伴い廃車になり、一部が関東鉄道にやってきました。ただ、ここでも近代化路線の2000系列の増備に伴い廃車・休車が出始めています。
一方、水海道-下館間は単線で平均30分に一本、平日昼間は時間1本の時間帯もあり、すっかりローカル線の風情になります。取手-下館間直通の列車は早朝以外は少なく、日中はほとんど水海道で車両交換(乗り換え)になります。下館ゆきを待つ間に取手からの列車がもう一本来ました。JR105系電車からパンタグラフを取ったようなフォルムのキハ0系です。エンジンと足回りは国鉄キハ10・20系のものを流用、車体だけ新製した車両で、主に取手-水海道間で使用されています。
そのあとやってきた守谷からの下館ゆきで下妻まで来ました。映画「下妻物語」で一躍有名になった下妻ですが、のどかな田園風景が続くいかにも関東平野らしい田舎町です。沿線からは筑波山が間近に見え、風情のある小駅が続きます。下妻駅では上下の列車の交換を行ないます。最新型のキハ2400形トップナンバーと近代化第一号のキハ2100形の並びです。
帰りはキハ2100形の両運転台タイプであるキハ2200形。2100形以降の車両はみんな同じ顔になっていますが、単行運転ができる両運転台と2両一組で走る片運転台のほか、微妙にスペックが違っています。
下妻の一つ先の宗道駅。ここで下妻止まりの列車と交換です。キハ2100形のトップナンバーです。行先表示が幕になっています。