2010年 06月 04日
4月の鉄活動から:城南地区の名脇役(3)
今日は元初代7000系の7700系です。車体外観はそのままに足回り、制御機器、内装を一新、クラシカルなコルゲーションは「昭和のステンレスカー」の象徴です。初代7000系としてのデビューは昭和37年(1962年)ということで、車体だけはほぼ半世紀走っていることになります。7700系としても昭和62年(1987年)デビューですからもう20年以上になり、丈夫で長持ちのステンレスカーの見本となっています。
初代7000系は地下鉄日比谷線乗り入れ対応車として開発されました。当時は地下鉄車両は非冷房が常識でしたが、東急は将来の冷房化を見越して、ベンチレータをグローヴ型でない独特の形の押し込み型を採用していました。その後冷房化されたときには地下鉄のトンネル断面に合わせた形のクーラーが載せられました。そのため、平たくて横長になっています。
京急1000形は貫通路のステップを必ず上げていますが、東急は全て下げています。なんだかペロッと舌を出しているみたいですね。
7700形には、中間車を改造した編成が1編成だけあります。それが7715編成です。中間車に運転台を増設したため、いわゆる「食パン型」というのっぺりした顔になり、当時最新の9000系・1000系のような非対称の貫通扉をもつちょっと不思議なフォルムになっています。そして何といっても特徴的なのが蒲田寄り先頭車が「前パン」になっていることです。これも最新のシングルアームになりました。7700形はタネ車の初代7000系が地下鉄対応車だった関係でで屋根が低く、パンタグラフが高く伸び切ったようになるので、ノーマルタイプを撮るズームではせっかくの前パンが切れてしまい、微妙に倍率を調整しないとキレイに決まりません。なにげに撮り鉄泣かせの編成です。
集中的に撮ったおかげで7700系に関してはほぼコンプリートできたと思います。すでに3編成が2連に改造されて青森の十和田観光電鉄に譲渡されており、まだ2代目7000系の増備により、今後の動向にも眼が離せないので、今後も折に触れて撮っておきたい車両です。